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 Project Vine、「Vine Linux 5」を公開

                                                               2009年 8月 24日
                                                                  Project Vine


2009年8月24日、Project Vine ( 代表鈴木大輔 ) は、コンパクトかつ安定指向で日本語
対応の丁寧さでも定評のある Linux ディストリビューション Vine Linux の最新版「
Vine Linux 5」を公開したことを発表しました。前回のメジャーリリースより約2年半ぶ
りとなる待望の新バージョンとなります。

個人ユーザ用デスクトップやスモールサーバ用途で多くの利用実績を有し、特に教育界
で大きな支持を得ている「Vine Linux」は、およそ2年半ぶりにメジャーバージョンアッ
プされ、より最新の環境を提供するディストリビューションとなりました。対応アーキ
テクチャは Intel 32bitアーキテクチャ向け、AMD64/Intel64 アーキテクチャ向け、お
よび PowerPC 搭載 Macintosh 向けの 3 バージョンとなりました。(PowerPC版は後日リ
リース予定)

■ Vine Linux 5 のポイント

Vine Linux 5 では、前バージョンから多く改良が加えられました。特にに以下の点にお
いて重点的に改良されています。

  軽量・高速
  収録ソフトウエアの刷新
  x86_64 アーキテクチャ対応
  ルック&フィールの改善
  ユーザフレンドリなツール群
  USB/DVD 用インストールイメージの提供

詳細は、この文書後半のVine Linux 5 の特徴を参照してください。

■ システム要件

* x86 (32bit) バージョン
 CPU
   Pentium 1GHz 相当以上
   (i686クラス以上推奨)
 メモリ
   256MB以上 (512MB以上推奨)
 HDD
   最小構成で700MB以上
   フルインストールで4GB以上

* x86_64 (64bit) バージョン
 CPU
   64bit 対応の AMD64 または Intel64 アーキテクチャのCPU
   (Athlon64,Phenom,Opteron,Core2,Core i7など)
 メモリ
   256MB以上 (1GB以上推奨)
 HDD
   1GB以上(4GB以上推奨)

■ Vine Linux 5 の特徴

Vine Linux 5 は以下のような特徴を備えています。

* 軽量・高速

  起動時のメモリ消費量を軽減
  前バージョンと比べ約半分の起動時間に軽減

 * 対応アーキテクチャの拡大

  i386, ppc に加えて x86_64 を新たに追加

* ルック&フィールの改善

 起動時のコンソールの隠蔽
     - bootsplash による起動時および終了時のスプラッシュスクリーン
 フォント
     - ゴシック体としてVLゴシックの大幅改良(M+フォント1700文字+VLフォント2200
       文字が新デザイン)
     - 明朝体として新たに IPA 明朝をデフォルトフォントとして採用
  テーマの改良

* パッケージ管理ツール・機構の拡充

  パッケージのアップデート・インストールの簡略化
     - アップデートマネージャの採用
       GNOME 利用時に通知スペースにパッケージ更新情報を表示
     - おすすめパッケージの簡易インストールツール
  自動パッケージ生成
     - self-build システムにより配布に制限のあるパッケージなどをインストール時
       に自動的にビルドしてインストール
  動的なカーネルモジュール生成
     - dkms による自動的なカーネルモジュールの生成 

* その他

  ハイバネーションの安定化
     - TuxOnIce? 3.0 によるシステム休止の高速・安定化
  各種自動設定
     - udev, Hal によるハードウエア自動設定
     - X.org X11 server 1.6 による X の自動設定
  サウンドサーバ
     - 従来の Esound に変わり、PulseAudio サウンドサーバを採用
  デフォルトロケール
     - UTF-8 ロケールを標準に変更

* 収録ソフトウエアの刷新

  コアコンポーネント
     - Kernel-2.6.27.29
     - glibc-2.8, gcc-4.1.2
  GNOME
     - 最新の 2.26.3 を収録
  TeX
     - ptetex3-20090610 への更新および UTF-8 対応
  Emacs
     - Emacs23 を標準とし、各種設定のシステム標準化
  ブラウザ
     - 最新の Firefox 3.5 コミュニティエディションを収録

■ Project Vine について

Project Vine は、使い易い日本語対応 Linux ディストリビューションをリリースする
ために、1998 年に組織されました。現在ではさらに新たなメンバーを加えて Vine
Linux の開発や運営にあたっています。現在は、鈴木大輔、松林弘治、まちのさとし、
池田克巳、赤星柔充、HARADA Kazutaka、山本宗弘、Satoshi Iwamoto の 8 名で構成し
ています。

参考: http://vinelinux.org/

■ 謝辞

Linus氏をはじめ、Linux を含むオープンソースコミュニティー、GNU、X.Org、GNOME、
VineSeed/VinePlus 等開発者の皆様、Vine Linux ユーザの皆様、そして全ての Linux
ユーザの方々に感謝致します。

■ 商標について

 "Vine Linux" および "Vine Linux ロゴ" は Project Vine および有限会社ヴァインカ
 ーブの日本およびその他の国における登録商標または商標です。

 "Linux" は Linus Torvalds の日本およびその他の国における登録商標または商標で す。

 その他、本ドキュメントおよび Vine Linux 内で記載されている会社名や商品名は一般
 に各社の商標です。

■ 本リリースに関するお問い合わせ先

 担当
  Project Vine プレスリリース担当
 メールアドレス
   Vine@vinelinux.org